「必ずといっていいほど通販はコーナーとしては存在していましたから、通算六年くらいはやっているでしょうか。
そこでもまずまず売れてた実績はあったんですが、二〇〇二年から本格的に任されてみて、おかげさまで数か月で前年比二五〇%という実績を出すことができました」しかし、曲がりなりにもアナウンサー、「リビングパーソナリティ」として通販を受け持つばかりでなく、「人様の番組の中でもやるというのは考えられない」ことだった。
放送がどれくらい伝わっているかのバロメーターになるってことでは、むしろ、売上げという目に見える形で現れますから、聴取率より励みになるかもしれない(笑)。
「返品率がすごく低いんですよ。
それもラジオ通販の特徴かな。
テレビと違って、パーソナリティが高いところにいないでしよ。
仲間意識が強いんだな。
話す言葉も、すっと耳に入るようなわかりやすさを意識しますね。
『掃除機の吸引力は三五〇ワットのハイパワー』と言われても、パッとわからない。
だから『吸い込み仕事率』はどれくらいと説明したり、マッサージチェアがどう気持ちよいか表現するのに商品企画にも関わる桜庭は「朝刊フジーオリジナル東京醤油ラーメン」を作った時も、自ら食べ歩きをしたり、事前にメーカーに試作品を送ってもらって試食した」という。
元ラーメン好きで、自分の舌で確認しなければ気がすまなかったようだ。
84歳の開発者、N・T式産業社長のN・Tは快癒器を手に語る。
椎にちょうどよい幅は6センチと決まっている。
はじめは銀座やUさんの松坂屋など、デパートに直接持ち込んでは販路を開拓したが、49年には国内特許を得て、51年頃に本格的に通販に進出。
昭和30年代を通じ、主に大衆向け雑誌を告知媒体にして成功している。
58年にはDM方式によるメールオーダー部門を新設、61年には厚生(現厚生労働)省より医療用具認可を得てもいる。
N・Tは、通販に本格進出した当時を振り返る。
「リーダーズ・ダイジェストの方式に倣って、支払法を先払いから後払いに変えたら3倍の売れ行きを示したな。
不払いの客も出たけど、みんな真面目で意外だった。
2人だけ不払いなら無視しても、まったく問題ない数字だからね」企業が店舗を持たないため、自らヘッドクォーター(司令部)化し、経費や時間効率追求のために、積極的にアウトソーシングを利用しているというのだ。
運送に関しては、これは間違いなく専門業者の力を借りねばならない。
また受注やフルフィルメント業務も、分担もないし、完全委託することでスリムな経営を維持しているところが多い。
カタログなら製紙および印刷会社との大がかりな取引は不可欠だし、特にネットに重点を置いた通販でなくとも、顧客のデータ管理も大規模になれば、情報処理サービス会社のサポートを受けねばならない。
テレマーケティングとは、文字通り、電話を主として、ファクス、インターネットなどの情報通信技術を、計画的・組織的に利用した新たな販売技法のこと。
日本国内の主なテレマーケティング業者には、現在はCSKグループの一員で東証一部上場企業の最大手ベルシステム氾]や、NTT系のNTTソルコ(東日本)およびNTTマーケティングアクト(西日本)、三井物産が親会社のもしもしホットライン、CSKと似た背景を持つシステム会社のトランスコスモス、ベネッセのインハウス(内部)・コールセンターが独立したテレマーケティングじゃパンなどがある。
これらはバックに大資本が控えており、ツーウェイのような独立系は少数派だ。
これまで私は、このテレマーケティングがなんであるか、よく理解しないまま、白身がエンドユーザーとしてその恩恵を被ってきた。
つまり、家電やパソコン機器のサポートセンターなどに電話を入れる際、企業の内部にかかっているものだと錯覚していたのだ。
おそらく、多くの一般消費者もそうではないだろうか。
しかし、この大リストラ時代、あらゆる製品がハイテク化し、マニュアルも分厚くなる一方、この重要なサポート業務に対し、その要員を内部で養成するとなれば手間も暇もかかる。
そこで、前記のようなアウトソーサー(代行業者)が台頭してきたのだ。
こうした業務を、プログラムの企画から運営・管理まで一括して請け負う会社のことを、英語ではテレマーケティングーサービスーエージェンシーと総称する。
日本ではまだまだ業界自体が新しく、最古参のベルシステム24すら一九八二年の設立だ。
ツーウェイも、テレマーケティングに参入したのは八七年である。
はわずか一〇回線、オペレーターも一〇人ほどでした」と語るのは、同社の業務推進部統括部長のW・Nだ。
もっとも、二五歳で取締役のW・Nは創業当時、まだ小学生。
東京に出張で来ていたW・Nとは、滞在先のホテルで顔を合わせたが、その若さには驚いた。
今ではツーウェイの回線数も数百となり、登録オペレーター数も一五〇〇人(そのうち常時就業者が六〇〇人)、コールセンターも大阪に七センター、東京にニセンター、鳥取に一センター。
三六五日二四時間体制を誇っている。
W・Nは九九年頃からのアルバイトスタッフで、オペレーター出身。
目指したいと大学受験を決め、取りあえずバイトでも、とやってみるとこれが面白くて……」すぐにアルバイトリーダーになり、SV社(スーパーバイザー=現場管理者)に昇格。
二〇している。
W・N自身の出世ぶりが、同社社長・S・T氏の人材起用の最たる事例である。
年齢・性別にかかわりなく、実績を残す者が昇進をしていくという考えを貫いている。
と一括りに言っても、媒体もカタログ、DM、チラシ、新聞、テレショップ……インバウンド、アウトバウンド専門や、カスタマーサポートを得意とするところなどいろいろです。
クライアントの規模が大きいと、一つのセンターがほぼその社の業務をまるごと受けるということもあります。
「うちはどちらかというと、『深く踏み込んだ関係』でのおつき合い、人間的な応対がウリでしょうね。
都心と比較して、割と安価で優秀な人材を確保できる沖縄にセンターを出す同業者も多く、人材の取り合いになってるようです。
各自治体の誘致も盛んで、当社も二〇〇四年四月に三五〇席以上のコールセンターを鳥取に本稼働させます。
実験操業として、二〇〇三年六月より一部稼働しています」電話は「不夜城」に繋がるさて、テレマーケティングほどカタカナが飛び交う業種も珍しい。
」W・Nの話はやはり実地にコールセンターを見せてもらったところで、紹介するのがいいだろう。
私はあらためて、本社内にあるセンターを訪ねることにした。
訪れた時はすでに夜だったが、いずれも盛んに稼働していた。
「かつてこうしたコールセンターはコストセンターと捉えられていましたが、今ではむしろ、よい応対をすればライフタイムバリュー(一生を通じた価値のある)・プロフィット(利益)を生むプロフィットセンターと捉えられています」W・Nはセンターをガラス越しに案内しながら語る。
「うちらのような中堅は誠意のあるサービスに力点を置いていくしかない」通販の利用申し込み手段としては、相変わらず電話がトップで六一・一%。
郵便がそれに次ぎ、ネットはまだ約二一%にすぎない。
やはり、電話の応対次第で生きも死にもする販売なのだ。
センター内には商品の実物が置かれるコーナーもあり、オペレーターの一人が応対中に駆け寄って、卓上掃除機を手に取ってなにやら確認している。
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